思考の遊園地回廊 #10

命ばっかり / 6年後に好きな人と仕事するわたし

264日目:pianism #4

2017年作の坂本龍一『async』にまつわるドキュメンタリー映画Ryuichi Sakamoto: CODA』を観た。KADOKAWA映画で1週間無料公開していたのだ。
 
冒頭の「Merry Christmas Mr.Lawrence」で泣いてしまった。こんなに、こんなに美しい音があるだろうか。澄み渡るようなクリアなピアノの音、そしてそこに折り重なる弦楽器。跳ねるバイオリンと撫でるようなコントラバスに、私はもう溶けた液状の何かになっていた。坂本龍一はすごい。本当にすごい。この曲は母親が好きだから何回か聴いたことはあったけど、もう、なんか言葉にするまでもなかった。当たり前に美しく、当たり前に真理だった。
 
昨日は「シー・チェンジ」で感情がバラバラになってしまい、家に帰ってからも動けない身体を必死で動かしてデッサンを描いたり、リンゴ*1で紛らしたりしていた。なんでこんなに食らったのかはわからない。それもあってか、お風呂に入って、もう何もかも忘れたいような気持ちで観ていたんだ。それで冒頭のこれ。私はピアノの音が好きなのだろう。自作の曲は思いついた旋律にコードを当てながら作ることが多いが、コード振り用のピアノの音が気に入って、完成形まで残してしまうことが度々ある。
 
ドキュメンタリーは面白かったけど少し冗長で、私はちょっとだけウトウトしてしまったけど、起きても軟なアンビエントが耳朶を撫でる感触はちょっとだけ心地よかった。途中でもう何回も観た東風のライブ映像が挿入されたり、若き日の坂本龍一が登場したり。母親がYMOだと坂本さんが一番好きという意味がわかった。
てかスティーブン・ノムラ・シブル監督、カタカナ検索するとこの映画しか出てこないけど、監督専業の方ではないのかな、、、
 
 
勉強のほうだが、昨日には届いている算段であった楽典と音楽理論の用語集がまだ未着で、学習予定が狂う。和声は私の予備知識の限界が来たので、今は絵を描いたり基礎知識を入れ直してるところだ。そういえばさっきTwitterでパ音のどちらか(たぶん柴田さん)がgroup_inouのステムが対位法的に成立しているという話をしてらして、これはもう真剣に勉強するしかないなとますます思った。体調の問題で運動とかできない日々が続きそうだけど、がんばろう!
 
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余談だが美学校の特別講座に申し込んだ。教授の映画を見て映画音楽に俄然興味が湧いてきたところであったし、何より私の夢を叶えるには避けては通れない知識だ(実際今泉さんに完全に先越されてるし、前に理不尽な悲哀ツイートしたら監督本人に見つかって焦った)。18000円は安くはないけど、最近の私は独習が多すぎて鈍っている。それにオオルタイチを手掛けてる方なら…とノリで決めた。人生なんてノリである!なので、頑張れるうちに頑張ります~

*1:精神的にひどく落ち込んだ時リンゴはとてもよく効く。私だけらしいが。