思考の遊園地回廊 #10

命ばっかり / 6年後に好きな人と仕事するわたし

298日目:猫も杓子も結局ノイズ

サインコ・ナムチュラクさん見たいよ~~!!ハリー・パーチの楽器も気になるよ~~~!!!

最近全然読書も勉強も捗らず、怒涛の楽曲制作と〆切告知祭(と反省会ラッシュ)を乗り切るのに必死だったのですが、先日このブログを読み返しているときに気づいた。私一か月以上同じ本*1読んでる。
焦りながら空き時間に否が応でも読み切ろうとスイッチを入れたらまあ面白い。
音楽史の話は横文字が多ければ多いほど辛くなるのですが、ハウス・ミュージックの歴史など横文字祭りなわけで、しかし一番最初に学ぼうとしたOTOTOYインターン時代に比べては遥かにバックボーンとなる知識が増えていたため少しは意味が理解できた。imdkmさんの本を読んだときは全楽曲その場で再生しながらじっくり読んでいたのでありえないほど時間がかかっていたが、おかげで音楽ジャンルに対する抵抗感がだいぶ薄れた気がする。
電子音楽が好きなのは幼少期から一貫していて、しかしながら好きな音楽ジャンルを聴かれるたびに「テクノ」と答えるのもどうもしっくりこない気がしてきたのが、16歳くらいだった気がする。本当はテクノと言いたいけど、別に渋いものが好きなわけじゃないという自身の状況をどうしても伝えたくて、手っ取り早く飛びついたのがこの「ハウス」という単語だった。理由は大好きだったkzさんの楽曲がsoundcloudで「#House」とタグ付けされていたから。
 
 
私の父は音楽をジャンル分けすることをひどく嫌う人で、その影響も大いにあってわたしは高校生の頃まで音楽ジャンルは「J-Pop」「テクノ」「ボーカロイド」「邦ロック」「EDM」「音ゲー」「クラシック」「Future Bass」「Dub Step」「ドラムンベース」「ChipTune」の11種類だった。Future Bass以下のいくつかは、SoundCloudのヘビーユーザーだったためなぜか理解していた。逆に言うとそれ以外のジャンル名は難しそうで避けてた。愛するバンドとの出会いで彼らの標榜する「プログレ」という単語を知り、そういえばそれ川谷絵音も言ってたな~くらいのノリでどんどん耳を強化されていく。それからインターンに入って、"インディーポップ""トロピカルハウス""アンビエント"なる概念に出会った。
だから、結構最近、というか今も実は半分くらい、ハウスって何かわかっていない。テクノの上位互換で、もっとポップなもの!ってくらいの認識しかない。正直ヤバいと思う。でも前は音楽本を読んでもさっぱりわからなくて困っていたのが、最近1mmくらいはわかるようになってきたので、何事も続けてみるものだと思う*2
 
 
ニュービートについての解説で、「もとは45回転のCDを33回転で再生したのがはじまり」という記述を見て、へーそれって遅回しじゃんVaporWaveかな、って思ったのですが*3、どうやら「ハイスピード・ロゥクオリティ」がテーマらしいのでたぶん逆ですね。非レコード世代のため意味が分からなくて検索したらLCDサウンドシステムに「45:33」って曲があって、みんな考えることは同じだなって笑っちゃった。
ニュービートってほんとにクソ雑ジャンルらしくて、もとはクラブですらない遊園地のジェットコースターBGMとかにノンストップMIXとして採用されてたらしい。無内容でキッチュ。ってそれ、ガバじゃね???????
唐突に頭の中にチラつくLil Texasの筋肉と満面の笑み。脳内に流れ出す割れたキック。だめだ、洗脳されてる!!!!
 
本を読みながらカットアップについて調べていたら、こんなサイトを見つけた。わたし、クリスチャン・マークレイについて知りたかっただけです。

記事内に京都でNEW DREAMS LTD.のCDを買ったパララックスレコードの店長さんが出てきてびっくりした。わたしここ全然予備知識なしに行って(京都滞在時、検索で出たすべてのレコード屋を回る計画でした)、レコードを踏みつけさせる内装にすごい驚いたんですよ。でもなるほど、マークレイのオマージュだったんだね。毛利桂さん、覚えておきます。
私が行ったときは店長はいなくて、本日休演の樋口さんが店番してた。懐かしい。あの時教えてもらった東京のレコ屋、まだ行けてないなあ。
 
追記:レコードを実際に割って演奏するアーティストって誰だろう?マークレイ?って思ってたらフォロワーさんから情報提供が。助かります。。。。

*1:椹木野衣『シミュレーショニズム』(1996)

*2:アシッド・ハウスとはつまり電気グルーヴのことだと理解していたのですが、acid houseは音楽ではないとまでの記述を見て「!?!??!!?」となってしまったり、そういえば本当にACIDだったなあとか笑えないことを思ったりしました。しかしゲイ・カルチャーとクラブミュージックに親和性があるのは知らなかった。クラブによく行くとは言えども、やっぱり最近はカジュアルになっているからかな……催淫剤とか聞いてもどこか映画の中のような感覚に陥る。

*3:あまり関係のない参考リンク:https://cutnrec.com/blog/rpm/